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Susanna [Paintings]

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アルブレヒト・アルトドルファーは、ドイツルネッサンスを代表する、ドナウ派の画家です。
生年は1480年ごろと言われますが、定かではないようです。

風景画の大家のようですが、建築家でもある彼の風景画は歴史的な事実からフィクションまでを
織り込んだ、ちょっと不思議な世界観を持っています。

これは『スザンナ』。

スザンナは美しくて貞節な、お金持ちの夫人です。
家でパーティが開かれた時、二人の裁判官が招待されてきていました。

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二人はかねてからスザンナに良からぬ気持ちを抱いていたことを、お互いに偶然知ります。
そして彼女の夫の目を盗み、庭に忍び込んで、この美しい人妻の入浴を盗み見しようとするのです。

画面左下のほう、木の茂みの中に、身をひそめてスザンナの足浴を盗み見ています。

右下の赤いドレスの侍女は、かめとユリの花を持っていますが、もうお分かりですね。
ユリはスザンナの純潔をあらわしています。

Albrecht_Altdorfer.close2.jpg


侍女たちが去ったところに二人は躍り出て、彼女に関係を迫ります。
(てか、裁判官ですよ!!)

いきなり二人も権威ある老人が入浴中に現れて欲望むき出しで迫ってきたら、どうします???

しかも、拒否するならスザンナが誰か男と遭っていたのを自分たちが目撃したと、姦通罪で訴えてやる
というのです。

ハラたつでしょう~~~?

結局、それでも彼女がきっぱり拒否したから(当然でしょう?)、二人の老裁判官はホントに彼女を
架空の姦通罪で密告します。

裁判になりますが、ここで名裁判官が真実を明るみにして、彼女は無実と貞節が証明されるのです。

この前、26歳(でした?)の警官が17歳の女子高生に警察手帳を見せてホテルに連れ込んで
わいせつなことをしようとしたとして(しなかったけど)逮捕されたけれど、こんな事件があると
誰も信用できなくなります。

最近は、官公庁のキャリアとか警察とかの権威ある立場の人たちの強制わいせつや迷惑防止条例違反
は、珍しくなくなりましたね。

ストレスがたまるのでしょうが、だからってそんなことをしてよいわけはないです。
決まり文句は、「酔っていたのでよく覚えてない」

大人のくせに~~いい大学でてるくせに~~~幼稚なウソを。

これから酔っ払いが増えるシーズンですので、ご注意くださいませ。

Opheliaの二面性 [Paintings]

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シェークスピアの『ハムレット』。
ハムレットの恋人のオフィーリアは、ハムレットが復讐に燃えている間に狂い死にしてしまいます。

これは画家のジョン・エヴァレット・ミレイが、22歳の時に描いたものです。

この絵を高校生の時に画集で初めて見たときは、本当に衝撃的でした。
小川の中で、彼女は歌っています。
祈りの歌を歌いながらうつろな瞳で宙を見つめて、死んでいこうとしています。

描かれた植物はそれぞれ意味があるそうです。

ヒナギク・・・・・・・・・・無垢
柳・・・・・・・・・・・・・・・見捨てられた愛
パンジー・・・・・・・・・・愛の虚しさ
イラクサ・・・・・・・・・・・苦悩
スミレ・・・・・・・・・・・・誠実、純潔、夭折
ケシ・・・・・・・・・・・・・死


この絵が見たくて、ロンドンではテートギャラリーまで迷いながらバスで行きました。

OpheliaAlexandreCabanel.jpgAlexandreCabuel


これほどまでに画家たちの想像を掻き立てる作中人物は、神話を除けば限定されてくるでしょうね。
やはり、国によってそのような存在はありますよね。日本でいえば小野小町とか額田王とか。
中国では楊貴妃とか王昭君でしょうか。

実在の人物ではないだけに、想像力が無限に膨らむのですね。
オフィーリアもイギリス人にとってはそのような一人のようです。
opheliaantoineAugusteEmestHerbert.jpgAntoine.A.E.Herbertあ、これはPariに。



ウォーターハウスも生涯に何枚かオフィーリアを描いています。

WaterhouseOphelia_1894.jpg


画家の芸術的感性を刺激する女性のタイプは、2通りあると言われます(作家も)。
一つは「ファム・ファタル」。運命の女とか、妖婦というような意味です。
怪しい小悪魔的な妖艶さで、攻撃的まなざしを持ち、男を狂わせる、というような女性。

opheliaArthurHughes1865.jpgAthurHughes


もうひとつは「ファム・フラジル」。 壊れやすい女、繊細な女、か弱い女です。
少女のようなたおやかな儚げな魅力で、風でほろりと散る花のような風情で、
不幸を暗示させるような危なげな女性です。

オフィリアは間違いなく後者のほうですね。

opheliaPaulAlbertSteck.jpgP.AlbertSteck


でも・・・

ある意味、両者はまったく正反対のタイプにも思えますが、実は一人の女が内に持つ二面性なのです。
ある時は強く情熱的で、ある時は儚く悲劇的で。
だから一見、ファム・フラジルにしか見えないオフィーリアも、見えない部分のファム・ファタル性が
芸術家たちの想像を刺激し続けるのでしょうね。
opheliaWGSimmonds1910.jpgW.G.Simmonds


J.W.アレクサンダー [Paintings]

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ジョン・ホワイト・アレクサンダーは、1896年にペンシルベニアで生まれたアメリカの画家です。
この上の絵は『イザベラとバジルの鉢』。
私がとても惹かれた絵です。

流れるような着衣のドレープの縦のラインが、圧倒的な存在感を放っていると思いました。
どこからかぼんやりと照らされる緑色の光が、かれの柔らかな描線をぼんやりを発光させて
いるかのようで、なんとも神秘的です。

a.jwalexander.junemissdrothyroosevelt.jpg


幼くして孤児となった彼は、祖父母に育てられ、12歳で電子通信の仕事を得ます。
この時の経験が、装飾画に生かされているといわれます。

若い時に貧乏旅行でヨーロッパを巡ります。
そして絵の才能とセンスを伸ばしたようです。

NYに帰った時に、彼は画家として成功をおさめました。

a.jwalexander.aladyinapinkdress.jpg


アメリカの象徴主義の画家として、イラストレーターとして、装飾画家として。
彼の絵の特徴は、ぼんやりとした描線でしょう。

a.jwa.jpg


鮮やかな色彩ではなく、いくぶんくすんだ色彩の柄が多いようですが、ドレスのドレープの流れには
思わず見入ってしまう優雅さがあります。

肖像画ははっきりした線で描かれているようですが。
くすんだパステルの色調は、なんか惹かれます。

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Jacob's Dream [Paintings]

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ウィリアム・ブレイクは1757年にロンドンで生まれた画家で詩人です。
独自の銅版画の手法を生んだ人でもありました。

彼は「幻視者」と呼ばれました。というのも、オリジナルの神話の登場人物たちを描いたからです。
彼のたぐいまれなる想像力は、限りない幻想の世界を生み出しました。

『ヤコブの夢』は、聖書の話を描いています。
ヤコブはユダヤの族長の双子の息子の一人。母に溺愛されていました。

母の一族から一人の娘を娶るため、母の故郷へ旅に出ます。
その途中、野宿で見た夢、それは天国の夢。

天国へ続く階段は、天使たちが上り下りしています。
ヤコブは階段の下で、両腕を広げて眠っています。

星のまたたきと天の光のコントラストが、優しい美しさに満ちています。

クリスチャンでなくても、こんな夢を見てみたいと思いますw

ちなみにブレイクは、ダンテにいれこんで『神曲』の挿絵を、病床で描き続けたとか。
ひとにはまねできないイマジネーションを持った芸術家。
うらやましいですね。



ダ・ヴィンチの『受胎告知』 [Paintings]

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この絵は、ダ・ヴィンチらしいといえばらしい絵、と言えるでしょう。

『受胎告知』は、さまざま画家が描いていますが、大抵は構図とかいくつかのお約束事が
決まっています。

マリアのもとにある日、神のメッセンジャーである大天使ガブリエルがやってきて、
アナタ、神の子を身ごもりましたよ、と言いに来ます。

そんなことを身に覚えもないのに(あっても)突然言われたら、だれだってびっくりでしょう?

ガブリエルの手を見てください。この形は「祝福」をあらわします。
そして一方のマリアの手は、「驚き」をあらわすそうです。

そしてこの構図。
背景は「閉ざされた園」といって、マリアの純潔をあらわす花園です。
ガブリエルは向かって左側、マリアは右側に描かれると決まっています。

マリアは通常、青と赤の衣装で描かれます。
ママになってから(聖母となってから)は、青い衣装で描かれます。

それで、多くの『受胎告知』のなかで、この絵の何が他の絵と違うのかというとですね・・・・

ガブリエルの後ろに描かれているユリ。

中世には、ユリは純潔の象徴とされるようになりました。
もちろん、マリアを描くときにともに描かれることも定番になりました。

でもね・・・

ダ・ヴィンチはこの絵のユリに、雄しべを描いているのですって。
これは、マリアが処女のまま身ごもったのではなく、通常通りに妊娠したということを示唆して
いるのですってww

偏屈で有名だったダ・ヴィンチは、どちらかというと女性に厳しいように思えます。
ガブリエルも中性的に描かれていますね。

雄しべを描くことはタブーだったらしいですが・・・・あえてそれをムシするあたり、さすがですww


Verrou [Paintings]

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ジャン・オノレ・フラゴナールは、南仏グラース生まれの画家です。
官能的な風俗画を置く描いたロココの画風が有名ですね。

彼の絵はいくつか既に紹介していますが・・・・

今回の絵は、『かんぬき』です。

この男女は秘密の関係。
たぶん、女性は既婚者。

男性は女性を抱きかかえながら、部屋のかんぬきをかけています。
女性は抗うそぶりを見せながらも、本気で嫌がっているようには見えないですねw

向かって左手に置かれたりんごは、もちろん、罪の象徴ですね。
乱れたドレスや布の質感、床に落ちた花たちは、衝動をあらわすようです。

そして闇の中で二人を照らし出すあかり。
見た人がこの秘密の情事の目撃者になる・・・というような設定です。

ロココと言えばフラゴナール。
でも、ご存知のようにロココは18世紀半ばの美術様式でした。
1789年、フランス革命がおこると、王政は崩れ去りました。

フラゴナールも革命後はぱっとせず、画風もがらりと変わってしまいました。
ルーブル美術館の作品管理官として、ひっそりと暮らしたそうです。

デューイング [Paintings]

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トーマス・デューイングは、19世紀半ばにマサチューセッツに生まれたアメリカの画家です。

パリで絵を学び、ニューヨークにアトリエを構えました。

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この一番上の絵、とても印象的だと思いませんか?
私、楽器のことはよくわからないのですが、このピアノのような鍵盤を弾く女性の、
細い首筋や薄い背中、なんかはかなげで美しいです。

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彼は色調主義と言う派に属するらしいですが、印象派の流れを受けて、ぼんやりとさせたソフトな
色調が、まるで夢のように美しいですね。

彼の絵は女性がほとんどです。
読書をしたり、楽器を持つ姿が多いように感じます。

a.dewing1851.jpg


私の第一印象は、緑色がきれいな画家だなということでした。

a.dewing.thelute.jpg


つい、イギリスの画家かとも、思ってしまいましたw

まだまだ美しい絵はありますが、それはまたの機会に・・・(*ゝωб*)


女官たち [Paintings]

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ディエゴ・ヴェラスケスは1559年に生まれ、17世紀のスペイン絵画の黄金時代を担った人です。

彼の代表作の一つはこの絵。
美術の教科書にも載っていたような気がします。

本物は3メートルもの大作です。

向かって左手でキャンバスに向かって筆を持つのはヴェラスケス本人。
ここは宮廷の中の彼のアトリエなのですって。

中心の少女は5歳の王女、マルガリータ。
愛らしい彼女の周りにかしずくのが、この絵のタイトルでもある女官たち。

みんな「こちら」を向いていますね。
だから絵を見る人は、彼らに見られているように感じるのです。

なにを見ているかというと、中央の鏡の中がその答えです。
マルガリータ王女の両親である、フェリペ4世とお妃のアンナ・マリアが立っています。

つまり、絵の中の人々が見つめているのは私たちではなく、国王夫妻なのです。

犬は忠誠や貞淑をあらわすために、女性とともに描かれることが多いです。
ここにはさまざまな女性が描かれています。
王女と年があまり変わらないほどの、可憐な少女たちである女官。
後ろには修道女。
向かって右側には矮人と道化師。

ちなみに、このなかにヴェラスケス本人が描いていない、彼の死後に加筆された部分があります。
さて・・・おわかりでしょうか?

答えは・・・・


ヴェラスケスの服に描かれた赤い十字です。

サンティアゴの十字勲章と言って、死後に受けた騎士の称号です。
だからフェリペ4世によって、この十字が加筆されたそうです。

この絵の謎は、まだ奥深いようですが・・・・

まだ誰もデコードできていないようです。





Diego Velazquez: 1599-1660: the Face of Spain (Basic Art)

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  • 出版社/メーカー: Taschen America Llc
  • 発売日: 2011/10/09
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Velazquez: The Technique of Genius

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Velazquez: The Complete Paintings

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Velazquez

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  • 発売日: 2001/05
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四季 [Paintings]

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ウォルター・クレインの『四季』。

季節を擬人化するという方法は、古今東西多くの画家たちが取る技法ですね。

この絵は春と秋が後ろ向きでいることで、季節から季節への移り変わりに流動感があります。
それぞれの季節を象徴する花や葉がともに描かれていますね。

なんか心惹かれるすてきな絵です^^

上村松園の『花筐』 [Paintings]

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「はながたみ」と読みます。
能の演目の一つです。
室町時代の能楽の大成者・世阿弥が作りました。
ストーリーは、うーん・・・・不思議なラブストーリー。

皇子と恋人同士だった照る日の前という女性(輝くほどの美女ということがこの呼び名からわかります)。
皇子が天皇に即位することが決まり、ふたりはお別れすることになります。

文と花筐(花かご)を送り別れを告げる皇子。花とは、もうお分かりですね? さくらのことです。
照る日の前は悲しみに暮れて里に帰ります。

いつしか紅葉の季節になりました。
天皇が紅葉狩りに出かけたとき、一行は物狂いの女に会います。

それは花筐を持った照る日の前です。
家来が花筐を叩き落とすと、照る日の前は恨みを述べてその花筐の由来を語りだします。
そして悲しみに泣き崩れるのです。

家来がその花筐を拾って天皇に見せると、確かに見覚えのあるものです。
そして二人は再会します。
天皇は照る日の前を都に連れ帰ることにします。

めでたしめでたし・・・・と。

花筐が主役なのに、紅葉の季節。
う~ん、でも一応さくらに関係があるので良しとしますかw


いとしい人にあいたくてあいたくてあいたくて物狂いになった女を、女性画家の上村松園が描きました。

魂が抜けてしまうほどに恋しがることを「あくがれる」といいます。
この絵はそんなあくがれいづる女の恋慕を表現しています。
さすが、女性画家です。




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