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おもかげ [Paintings]

mo.right.jpg mo.left.jpg


これらの絵は、1886年に描かれた、『戸外の人物習作』の、

「右向きの日傘の女」と「左向きの日傘の女」です。


これらには、オルセーで会うことができます。


これはモネのパトロンの一人であったオシュデ氏の三女シュザンヌを描いています。

オシュデ氏は借金で首が回らなくなって

妻子を残して国外逃亡してしまいました。


モネは自分のアルジャンテュイユの家にオシュデ夫人とその子供たちを住まわせていました。

アルジャンテュイユに引っ越して間もなく

妻のカミーユが産後の肥立ちが悪くて命を落としました。


夫に捨てられたオシュデ夫人アリスと

妻に先立たれたモネが親密になるのは

不思議なことではありませんでした。


アリスは嫉妬深くて、モネがモデルを使うことを嫌がりました。

だからもっぱら、モデルはアリスの娘たち。

これは18になったころのシュザンヌ。


・・・でもぼんやりとしていて、表情はつかめません。

なぜって、モネはシュザンヌを描いたようでいて

実は、彼女ではない人を描こうとしていたのかもしれません。


そのひとは・・・


11年前にはかなく消えた、妻のカミーユ。


mo.camille.jpg

これは11年前に描かれた『散歩、日傘をさす女性』です

ワシントンギャラリー所蔵です。


モデルは、最愛の妻カミーユと、長男のジャン。


風になびくヴェールの下に

カミーユの表情がかすかに見えます。

かすかに、儚く、彼女はまるで、彼女と息子を描く彼を

見つめているかのようです。


おもかげ。


彼は義理の娘に、かつての最愛のひとを重ね、

はてにはカミーユそのひとを描いているかのように

ふたつの習作を描いたのではないでしょうか。



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elzawild

この絵にそんな物語があったとは!
確かに11年前の妻カミーユの絵を見ると、全く違う
モネの思い入れの深さを感じますね。
愛情を注がれて輝いているカミーユの心まで伝わってきます。
by elzawild (2011-08-09 12:51) 

扶侶夢

貴重なエピソードありがとうございます。今回も目からウロコで、ためになりました。
サソリ座のモネらしい気性が表われていて納得!です。
by 扶侶夢 (2011-08-09 20:24) 

まろり〜な

モネ好きです♪ 特に1枚目!! この傘を持ってますよ。
市内の公園に(ガーデンパーク:元花博会場)モネの庭を模した庭があって
よく出掛けます。

カミーユの話、初めて知りました!なるほど!ですね。
by まろり〜な (2011-08-10 22:53) 

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